脳脊髄液減少症の原因② ~硬膜の特徴と繋げて考える!何らかの衝撃によって生じるパターンとは~
こんばんは。
くろです♪
本日は、前回から引き続き脳脊髄液減少症の原因についてです。
何らかの強い衝撃を受けて生じるパターンとは?
前回は原因①として、「腰椎検査・腰椎麻酔・硬膜外麻酔による合併症」と挙げまし
たが、もう一つ、髄液が漏れ出る原因があります。
それが、「何らかの強い衝撃を受けて生じるパターン」です。
ここで、また思いだして頂きたいのが、
脊髄は髄膜という膜に守られています。
髄膜は硬膜・くも膜・軟膜の3層からなっていて、髄液はくも膜という膜の中を満たし
て存在し、腰まで続く脊髄を守ってくれています。
そして、神経がたくさん集まっているところです!ということです。
・ー番外側が硬膜・・・頭蓋内面の骨膜と密着している・とても強靭な膜!
・真ん中がくも膜・・・硬膜と軟膜をつなぐ・髄液で満たされている空間
・一番内側が軟膜・・・脊髄と脳の表面に密着している
今回も、これを頭に置いてすすめていきます。
なんらかの強い衝撃って、どんな衝撃?
「なんらかの」ってかなりざっくりしていますね。
それでは、一つずつ挙げていきます。
主に、一般的に書かれている代表的なものとしては、
出産
→ 出産時の強いいきみによって脳脊髄圧が上昇し、硬膜に負荷がかかり、負荷に耐え
きれずどこかの部位の硬膜が破れ、髄液が漏れる。
咳・くしゃみ
→ 出産と同じ理由で発症してしまうことがあります。
しりもちをついた
→ 脊髄は腰の辺りまで続いていますので、しりもちをついた衝撃で強打し、ダメージ
を受け、硬膜が破れ髄液が漏れる。
しりもちをつかなくても、転倒や、高いところから転落したりする衝撃も含まれま
す。
衝撃は強いものから弱いものまで、少しの衝撃でも破れてしまうことがあります。
ひねり運動
→ ストレッチ・ゴルフ・テニス等、腰をひねることで負荷になり、硬膜が破れ、髄液
が漏れる。
整体等もきっかけになってしまうこともあります。
交通事故
→ 交通事故による頸椎捻挫による発症です。
頸椎捻挫とは、いわゆる むち打ち です。
むち打ちの状態になると、首の急激な屈伸によって、一時的でも部分的に脳脊髄圧
が異常に上昇してしまいます。そして、硬膜の脆弱な部分が破れてしまい、髄液が
漏れてしまう。
今社会で取り上げられているこの病気の問題としては、この症例が一番多いのでは
ないでしょうか。
原因不明
→ これも多いです。
私の勝手な考えですが、いつもの生活の中で、記憶にも残らないようなレベルの
何らかのきっかけがあって、そこにたまたま脱水の状態が重なったりして、発症に
繋がってしまったりするのかなぁ?とも考えてます。
それから、交通事故のところに硬膜の脆弱な部分と書いたのですが、私の中で硬膜につ
いて1つ新たに勉強になったことがあります。
硬膜とは、硬いだけのイメージでしたが、首を回したり、背中を丸めたり、伸ばした
り、そういう動きができるように、硬膜もある程度伸展できるようになっている
んですね。
しかし、それが必要以上に伸びてしまうと、その部分が弱くなってしまい容易に裂けた
り、破れたりしてしまうのです。
私の中では、ゴムをイメージしています。
確かにビヨヨ~ンと伸びた部分は脆弱だな、と!!!
どうやら、そうやって脆弱になった部分は簡単に裂けてしまうそうです(;O;)
そうやって考えると、なるほど、どんな衝撃も繋がってくるなーと思いました。
それから、もともと硬膜が普通の人よりも脆弱な体質もあるようです。
確実な情報とも言い難い情報なのですが😢
研究会でも明確な提示はなく、どのような人がなりやすいのかはまだ分からない、との
お話でしたが、私が受診した病院では、私はそういう体質である可能性もあると伝えら
れました。
それを調べるためには、脊髄の検査をしなければならないと言われたので、やっと漏れ
が止まったのに、そんな恐ろしいことはできない(;×◇×)!と思い、精査はせず様子を見
ています。
実は身近な原因たち
ここまでで、「何らかの衝撃」を挙げてきましたが、どれも身近に潜んでいますよね。
どれもこれも、発症後であれば気を付けなくては!と思っても、この病気を念頭におい
て、髄液が漏れてしまう恐れがあるから、ひねり運動は気を付けよう、とはまず考えな
いですもんね。
ちなみに、私の場合は原因不明の発症とされています。
最初の先生に、「しりもちはついていませんか?転んでないか頑張って思い出して下さ
い!最近少しでも転んだことないですかっ!?」て何度も聞かれましたが、ありません
でした。
何度も聞かれるので、そのうち、実は夜勤あけとか意識朦朧の間に転んだんじゃなかろ
うかぁ・・?と思えてくる程でした(´Д`)!
でも、他にも考えなければならない要因は、こんなに日常の中に潜んでいるんですよ
ね。正直怖いです。
そして、私は発症前、過去に3回追突事故に遭ったことがあります。
この病気を診断され、調べると、まず交通事故による脳脊髄液減少症の発症が問題に
なっていると知り、すぐさま伝えました。
発症の丁度1年前にされた追突が大きく関与しているのではないかなーと思っているの
ですが、それを原因としてしまうと、後々大変になる予感もして、先生は原因不明とし
ているのではないだろうか・・とひっそり思っています|д゚)
きっと度重なる衝撃で軽度のむち打ちを繰り返し、私の首の硬膜はビヨーンと伸びて
しまっていたのでしょうね。
一応、1年も経っているし、それが直接の原因ではないんじゃない?との見解ですが、
年数が経って発症している例も少なくないようなので、このグレーゾーンの中で苦しん
でいる患者様はとても多くいらっしゃるかと思います。
本日のMノートのまとめ
・硬膜は、硬いだけじゃなく、伸展できる。でも、伸びすぎると弱くなるという特徴
がある。
・外傷による衝撃でダメージを受け、硬膜が破れてしまう
・いきみや頸椎捻挫等の要因によって部分的に脳脊髄圧が異常に上昇することで、硬膜
が破れてしまう
・それらによって発症する裏側には、自覚のない間に硬膜が脆弱になっている部分があ
るかもしれない、という恐れが潜んでいる。
そして、
・日常の何気ない動きで発症してしまうこともある、実はとっても身近な病気である
以上、何らかの衝撃による髄液漏出の学びでした!